■ながくつしたのピッピ■

え~そんな本、聞いたこと無い・・という人はそんなに多くはないと思います。


こんな風に始まります。

『小さな町外れに、くたびれた小さな庭があって
そこには古い家が建っている。
その家には 9歳のながくつしたのピッピが一人ぼっちで暮らしている。
お父さんもお母さんもいない。
でもそれも結構いいもので、ピッピがちょうど楽しい時間をすごしているときに、「早く寝なさい!」
と怒る人もいなければ、ピッピがお菓子のキャラメルを食べようとするときに、
体に良いからといって魚の胆の油を食べさせようとする人もいないからだ。』

(原文よりアイーダが勝手に翻訳。
日本語出版されているものと、まったく関係はありません。)

:原文:
I utkanten av den lilla, lilla staden låg en gammal förfallen trädgård. I trädgården låg ett gammalt hus, och i huset bodde Pippi Långstrump. Hon var nio år, och hon bodde där alldeles ensam. Ingen mamma eller pappa hade hon, och det var egentligen rätt skönt, för på det viset fanns det ingen, som kunde säja till henne, att hon skulle gå och lägga sig, just när det var som roligast, och ingen som kunde tvinga henne att äta fiskleverolja, när hon hellre ville ha karameller.

text:Astrid Lindgren 1952

何でも自分でやってのけてしまうピッピ。
小学生の時に読んだピッピ。

私の中では永遠のアイドルです。

 

 

 



イラスト:
Ingrid Vang-Nyman

 

■作家 アストリッド・リングレーン■

 

 アストリッド・リングレーンはスウェーデンの文学界の中でも大変重要で誇り高い人物です。

簡単な彼女の年表です

1907年 11月14日 スウェーデンのスモーランドで次女として生まれる
1941年 冬 娘のカリン(Karin)が肺炎にかかり入院したときに、娘にねだられるままに話し出したのが、
この「ながくつしたのピッピ」
1944年 彼女が一週間入院をしたときに、以前、娘と娘の友達に話した「ながくつしたのピッピ」の話を本格的に書き始める。 
そのお話はかKarinへの10歳の誕生日プレゼントとして贈られるものだった。
Bonniers 出版社にも、そのコピーを送る。
1945年 Rabén & Sjögren 社 が6歳から10歳向けの童話コンテストをひらくことをアストリッドに連絡。そのコンテストに
「ながくつしたのピッピ」は優勝。
本を出版する方向に話が進む。
原題:Pippi lång strump
1947年 「やかまし村のこどもたち」を出版  原題: Alla vi barn i Bullerbyn
1955年 「屋根の上のカールソン」 原題: Lillebror och Karlsson på Taket
1981年 「山賊のむすめローニャ」出版 原題:Ronja Rövardotter
2002年2月28日 94歳にして、スウェーデンストックホルムで没。

スウェーデン語の学校で見たドキュメンタリーをメモして作りました。

彼女は晩年、大富豪として生活していましたが、特に贅沢をするわけでもなく質素なアパートに住み、
買い物へは自分の足で歩いてゆき、たまに体調の悪いときはタクシーを使うという生活でした。

私はそんなアストリッド・リングレーンにとても感銘を受けています。

 

 

 

■主な出版作品■

アストリッド・リングレーンは童話作家ですが、大人の私たちにも十分すぎるほど楽しめる本がたくさんあります。
ピッピは子供向けかもしれませんが、ほかのものもよかったら読んでみてください。

表紙 日本語タイトルか直訳 スウェーデン語のタイトル 参考までに・・
ながくつしたのピッピ Pippi lång strump
1945

Rabén & Sjögren
より出版

TVと映画化

直訳:
ローネベルガのイェミル)
Emil i Lönneberga Lönnebergaは 場所の名前
映画化
ロッタちゃんシリーズ

直訳は
「トラブルメーカー通りのロッタ」

(本の中のジョークから来ています。)
Lotta på Bråkmakargatan 日本語タイトルは不明。
映画シリーズ。
屋根の上のカールソン Karlsson på Taket TVと映画化
やかまし村のこどもたち Alla vi barn i Bullerbyn TVシリーズ
ミオよ、私のミオ Mio,min Mio 映画化される。
ただ二つとしかないアストリッドのファンタジー小説のひとつ。
マディッケン
(と リベッサ)
Madicken

映画化される。
シリーズで何冊かある。
はるかな国の兄弟 Bröderna
Lejonhjärta

もうひとつのファンタジー小説の。
すでに死んでいるところから始まる兄弟の死後の世界での格闘。悲しいストーリー。




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